永井路子、横山隆一、田村隆一、養老孟司、三木卓、辰巳芳子ら一流の著者の出版を手掛けてきたかまくら春秋社があなたの出版をお手伝いします。
「かまくら春秋」
連載
vol.5
鎌倉の自然をテーマに、先生が日頃思っていること、見つけたことを自由気ままに書いていただくコーナーです。ぜひご覧ください。
連載第5回 「生物多様性ということ」
鎌倉の自然のことを書いてください。この連載では、最初にそう頼まれたはずなんですが、なかなか話題がそうなりません。つい環境問題全般になってしまいます。私が生まれて育ったこの半世紀で、鎌倉という土地で起こったようなことが、全国的、全世界的に起こってしまいました。それで鎌倉の話をするはずが、あちこちに飛んでしまうのです。
来年は生物多様性条約第十回締約国会議が名古屋で行われます。国連による大きな国際会議ですが、どうもいまひとつ、世間の関心を引かないというので、私を含めて四人の人が、まず「地球いきもの応援団」の結成式というのに参加することになりました。私以外のメンバーは、さかなクン、大桃美代子さん、滝川クリステルさんです。環境省が主催して、電通が広報の仕事を請け負っているという形です。......
養老孟司先生プロフィールようろう・たけし
昭和12 年 鎌倉市に生まれる
昭和37 年 東京大学医学部卒業、１年のインターンを経て、解剖学教室に入る
昭和42 年 医学博士号取得
昭和56 年 東京大学医学部教授に就任（平成７年退官）
平成８年 北里大学教授に就任
平成10 年 東京大学名誉教授
平成15 年 北里大学を退職
平成元年 『からだの見方』（筑摩書房）でサントリー学芸賞を受賞
平成15 年 『バカの壁』（新潮社）で毎日出版文化賞を受賞
平成18 年 京都国際マンガミュージアム館長就任